2007/07/23  
2008.11.03   

19話 仕事仲間 その2

前回まで数回にわたって、家族や職場で近い関係の人とは、実は、前世からの縁で魂が引き合わせていると言う話を書いてきました。今回は、それほど身近ではない人たちとの関係を見ていきたいと思います。

 

 

それほど近くない関係

 

同じ職場にいても、非常に緊密に仕事をする人もいれば、殆ど一緒に仕事を組まない人もいます。プライベートで仲良くなる人もいれば、職場だけのお付き合いの人もいるでしょう。職場の同僚だけでなく取引先も、非常に大切な得意先でしょっちゅう会うお客さんもいれば、あまり大きな取引ではないので滅多に会わないお客さんもいますよね。

 

仕事ではそれほど近い関係ではないのに、何故かいろいろと注意される、何故か気に障る、どうも馬が合わない、そういう人っていませんか?そういう人だからこそ、プライベートでのお付き合いはせずに職場だけの通り一遍のお付き合いになっているとも言えませんか。

 

さて、どうも気が合わないという人が身近な上司や部下や得意先としてあなたのそばにいるときは、たいてい過去世でもあなたとの関係があまり良くないことが多いのです。「ごめんなさい」と謝ったり、「愛しています」と愛を送ったり、「ありがとう」と感謝することで、過去世での関係を解消することができます。

 

それが、気の合わない人は片っ端から過去世のカルマだけが原因なのかと言うとそうでもなく、また違った意味や役目を持っていることも多いのです。

 

40代の男性経営者がソウル・セラピーにいらっしゃいました。彼は飲食店を経営しています。お店に来る人が、もっと明るく和やかに話してくれる人だといいのに、愚痴を言う人が多くて、なかなか良いお客さんが来ないとこぼしていました。

 

彼の胸に手を当てて、愛を注ぐと、「あ〜あ、今日もお客さんが来ないなぁ」という想いが大きなため息と一緒に溢れ出てきました。

 

それから、お客さんに対する想いが伝わってきます。「そんなに愚痴ばっかり言わないでほしいなぁ」「もう少しにこやかにしてくれてもいいのに」「もっと楽しい話がしたいなぁ」など、お客さんに対して色々と注文をつけている様子が伝わってきました。

 

しばらく溶かしていくと、彼の想いが更に出てきます。「あ〜あ、全然お客さんが来ない。何をやってもうまく行かない」「どうしてうちは繁盛しないんだろう」「俺の人間的魅力が乏しいのか」「楽しいことが何にもない」

 

しばらくせっせと愛を掛けて溶かしていくと、次第にすっきりとして、ようやく彼の魂が出てきました。「これはね、全部あなたの中にあるものです。お客さんはみんなあなたの鏡です。あなたの中にあるものを、お客さんを通して見せてもらっているだけなのですよ」

 

彼に伝えると、「え、私ですか?」と一瞬びっくりしたようでしたが、その後すぐに「そうかもしれませんね。自分なのかもしれません」と応えました。

 

あなたの周りにいる不愉快な人というのは、実は、あなたの中のネガティブな想念を刺激して表に出してくれている人なのです。ですから、あなたの魂は、ネガティブな想念に気づかせてくれて感謝しているぐらいなのです。

 

人間はどうしても自分の尺度で人を見てしまいます。そして、「あの人は酷い」とか「偉そう」とか「強引過ぎる」「冷血だ」「うっとうしい」「頭が悪い」「行動しない」など判断を下します。でも、その判断は、自分の尺度による判断なのです。あなたの尺度は、もしかしたらあなたの中に潜むネガティブな想念によって歪んでいるかもしれないのです。

 

あなたはもしかしたら、その歪んだ尺度で相手を判断して、距離をおいているのかもしれません。そうだと思って、あなたが苦手だと感じている人を観察してみませんか。あなたはその人のどんなところを苦手だと感じていますか?

 

その苦手だと思うところは、あなたにとって相手がそう見えるだけで、実はそれと同じ性質があなたの中にも潜んでいませんか?

 

あなたが苦手だと思う人は、あなたの中にあるネガティブな想念を引き出しているのです。そういう想いを表に出してくれているので、自分の抱える想いに気づいて、自分の尺度の歪みを修正するチャンスなのです。

 

苦手に感じる人は自分のそばから離れてほしいと思うかもしれませんが、そういう人と接することによって、魂は磨かれているのです。魂は、魂についている色々な想いを表に浮き上がらせるために、そういう人をそばに引き寄せているとも言えるのです。

 

あなたの尺度の歪みが取れて行くと、自然にその人の苦手な所が気にならなくなります。尺度の歪みを取ることは、あなたの魂についているネガティブな想念を溶かすこと、つまりあなたの魂を磨くことになるのです。

 

こうやって私たちは色々な関係の中に身をおいて、お互いの魂を磨き合っているのです。ですから、苦手だと思う人を敬遠するのではなくて、あなたの魂を磨く相手なんだと思って、しっかり観察してみてください。

 

どういうところが苦手なんだろう?

その想いは自分の中のどこにあるんだろうか?

 

そうやって見つけた想いに愛を掛けて溶かしてください。時間はかかるかもしれませんが、必ず溶けていきます。そうやって、魂を覆っている心の部分を綺麗に掃除していくことで、心の奥にある魂の輝きがどんどん表に現われてくるのです!

 

心に潜んで魂を覆っているネガティブな想念を愛で溶かしていくと、魂の想いをより強く感じることができるようになります。魂の想いを常に感じることができれば、あなたの志が揺らぎそうなときに、それをきっちりと立て直すきっかけを自分で掴むことができるようになります。

 

あなたの苦手な人は、あなたが志を遂行できるようにあなたを訓練してくれている人なのです。そう考えると、苦手な人がいるということは、あなたにとって成長のチャンスです。

 

苦手な人を観察して、あなたとの共通項を探してみませんか?そして共通項が見つかったら、それに愛をかけて溶かしてみませんか?そうすることで、あなたの魂の覆いが溶けて、魂の輝きが表に現われてくるのです。輝きが強くなればなるほど、あなたは魂の想いを強く感じることができ、揺るぎない志を持てるようになるのです!

 

さあ、次回はいよいよ最終回です。魂磨きの総集編をお届けします!

志あるリー ダーのための「寺子屋」塾トップページへ