2010.04.20
第20話 「社会基盤としてのサムライ
ソーシャルネットワーク」
サムライ時間もとうとう20話、最終話まで来た。
私には人生の目的がある。
それは、世界中の志を持った人たちが集まり、リアルとバーチャルで交流する本格的な社会基盤を創ることである。つまり理想社会の型を創りたいのだ。
「サムライ」とは、志を持ち、一人ひとりが本来の自分の使命を人生で果たそうという意志を持っている人たちで、性別、民族や国境を超えて世界中に存在している。
社会基盤とは、通常、道路や上下水道、電話網、インターネットなど生活の基本となる公共的な設備を指すが、私は、人間関係こそが社会基盤であるべきだと考えている。なぜなら人間関係ほど壊れやすく、しかも大切なものはないからだ。
私たちの人生を振り返ってみると、かつては仲良くしていた人たちとどれだけ簡単に別れてきたことか。また、どれだけ多くの人たちを避けてきたことか。
ここにサムライソーシャルネットワークの存在意義がある。
ここでは、参加者が本名を名乗り、志と顔写真を載せ、責任ある関わりをしている。互いの名を名乗り、自分の志と自分の仕事を天職として表現する人たちが、ネット上だけではなく、実際にリアルの場で交流し磨き合う関係こそ、世界的な社会基盤となり得る要件である。
私たちは2000年に出願した「友達の友達と友達になり関係を拡げていく」というソーシャルネットワークの基本思想を特許化し、関連特許を含めて、日本で5件と米国で5件を成立させている。また、2001年10月には、世界でもっとも早いSNSのひとつである「MekikiCity」を世に出した。その進化版がサムライソーシャルネットワークである。
これはまさしく、思想をテクノロジーにしたことになる。
私たちが互いの志を知り縁で繋がることで、信条、民族、宗教、業界、組織といった垣根はあまり意味を持たなくなり、大きな和合が自然にできていくだろう。
私たちが現在、地球規模で直面している環境汚染や経済格差、民族対立などの問題を乗り越え、素晴らしい世界ができていく。
その想いを実現させるテクノロジーが社会基盤としてのサムライソーシャルネットワークなのである。匿名を基本とする通常のSNSでは、この使命を実現させることは困難だ。なぜならそこには責任がないから。
私たちの住む地球環境の汚染は待ったなしのところまで来ています。私たちが直面する問題は地球規模になり、誰か優れた一人が、どこか力のある一国が行動すれば解決できるものではなく、皆が繋がり草の根で行動する必要がある。
私たちは有限の時間の中に生きている。有限な時間を、人との縁を「一期一会」で大切にし、今と次代のために行動する生き方を「サムライ時間」に生きると表現してきた。
世界に存在する志を持った人たちが集まるサムライソーシャルネットワークを造ることで、私たちの志が次の世代に引き継がれていく。
この活動を通じて、世界の人たちが志と魂で繋がり仲良くできる社会基盤を、あなたと共に造り上げていきたいと思っている。
完