2006/09/11
2008.07.08
第2話 初めてのスピリチュアル・ヒーリング
「前世を見れる人を紹介してもらったわよ!佳穂ちゃんも見てもらったら?」
母の勧めで、ついに初めてのスピリチュアル・ヒーリングを受けることになりました。『不思議な力を持つ人』に警戒しながらも、前世を知って至福感を味わえるなら、一度見てもらいたかったのです。
そのときのスピリチュアル・ヒーリングの流れを、少し説明しましょう。
まず初めに簡単な問診表に、自分の症状と家族や仕事の状況を記入し、説明を受けます。
「私たち人間には、物事を考える『頭』・感じる『心』とは別に、霊的な存在である『魂』があり、その『魂』が今の自分に大きな影響を与えているため、『魂』を健康にすることが、病気や人間関係の悩みなどの根本的な解決になる」ということを言われました。
『なるほど。何でもいいから、前世を見てもらって少しでも楽になればいいわ。』と思ったことを覚えています。
それから、体調や家族や仕事のことを聞かれ、話しているうちに、セラピストが首に手を当てて少し苦しそうになりました。
「あなたの首の後ろに誰かの強い想念が付いているわ。それがあなたを圧迫しているので苦しく感じているのね。この想念は『お前を思い通りにしてやる』って言ってるけど、どなたか心当たりありますか?」
「・・・全くありません」
でもしばらくして、一人思い当たる方が浮かびました。私の直属の上司です。お互い言いたいことをポンポン言いあって仕事をしていましたので、会社では非常に仲の良いコンビだと思われていましたし、自分自身もそう思っていました。
ただ、よくよく考えると、上司が、「このレポートは今日中に仕上げよう」と言えば、私のその日の予定は全てキャンセル。キャンセルどころか、レポートができあがる深夜まで働きます。時間に猶予がないプロジェクトの時は、週末の出社も上司に合わせていたのです。
そのことをセラピストに伝えると、彼女は私と上司との過去世について話を始めました。
「過去世で一緒にお仕事をしていたみたいですね。それも何度も違う過去世で。チームワークは良かったみたい。いつも一緒に大きな仕事に取り組んで達成していましたよ。あ、でも、最近一緒だった過去世で、あなたはその人のことを全く無視して仕事を進めています。その方は非常に頭に来て、『次は絶対に自分の意見に従わせる!』と強く思っています。それが、首に残っている想念ですね」
「えっ、じゃあ、上司はその仕返しで自分に従わせようとしてるんですか?」
「そうだとも、そうでないとも言えます。現在のその人は、過去世の想いを知った上で行動している訳ではないので、全くご存知ありません。ただ、過去世の想いが、『従わせなければ気がすまない』と潜在意識に影響を与えているのです。ですから、無意識に行動しているとも言えます。その人の過去世の想いがあなたを許してくれると、あなたは楽になりますよ。この怒りを解いてもらえるように、謝ってくださいね」
・・・そんな無茶な!!
私は前世を知って至福を味わうことを期待して来たのです。それが、「今苦しく感じるのは上司との過去世が原因だから、謝って」と言うなんて。上司に対して申し訳ないと思うどころか、憤りを感じ、セラピストに、「謝るなんてできません」と拒否してしまいました。
次に私の魂の状態を見てもらいました。残念ながら、「ぶっ倒れている」というのです。私が魂を全く無視して生活しているために、魂が失神しているような状態とのこと。確かに、魂なんて考えたこともありませんでしたから・・・。
その後、その人の手を私の手にかざして、エネルギーを入れてもらったり、別の前世を観てもらったりして、不思議なことに、帰る頃には心がすっかり明るくなっていました。
さて、翌月曜日。いつものように上司から、仕事の指示を受けました。ところが、指示はさっぱり頭に入らず、心の中で昨日のことが蘇ってきます。
『何で私が謝らなくちゃいけないの!?謝るなんて、絶対にできない!』
そんなある日、また新しい買収のニュースが飛び込んできました。
『また忙しくなる…』と暗くなっていたところに、先日の「謝って」という言葉を思い出しました。疲れきっていたこともあり、少しでも楽になるなら、と上司に『ごめんなさい』と心の中で軽く思ってみました。
・・・すると!!なんと、上司が、
「このままでは上田さんが潰れてしまうから、誰か育てないといけないね」
と言ったのです!そして、後輩に新規のM&Aの仕事を担当してもらうことになり、なんと私の仕事はほぼ半減。心理的なストレスは劇的に減ってしまったのです。
上司は、元々ギリギリまで追い詰めて仕事をさせるタイプで、これ以上追い詰めると、もう限界という絶妙のタイミングでフォローを入れる方です。ですから、私が潰れそうになっているのを見て、フォローしてくれただけかもしれません。あるいは、私が心の中であやまっているその心理状態が、上司に伝わったのかもしれません。
ただ、当時の私にとっては、「謝った」ことで救われたのです。『過去世ってもしかして本当に関係があるかもしれない!』と思うようになりました。
これが、私の初めてのスピリチュアル・ヒーリングの体験でした。
私たち人間には、考える『頭』や感じる『心』とは別に、霊的な世界があるとしたらどうでしょうか。目に見える世界と見えない世界。そのどちらにも原因があり影響を受けて、この世が成り立っていると私は思っています。
もしあなたがそう思うのが難しくても、そういうものが今の自分の現実の生活に影響を与えているかもしれないと思ってみることで、今あなたが直面している問題の新しい解決の糸口が見えてくるかもしれません。
人生という道のりを、自分の魂を感じながら歩むことができれば、仕事や家庭の悩みに潰されずに希望を持って生きることができます。魂を感じることは特別な人の特殊な能力ではないのです。私はスピリチュアルの世界に縁を受けるまで、霊を感じたことなど一度もなく、霊感とは無縁の人生だったのですが、ソウル・セラピーを通して、今は自分の魂を感じるだけでなく、多くの人がご自分の魂を感じることができるようになっていくのを見ています。
「私も、見える世界だけでなく、見えない世界からも影響を受けているかもしれない」
そう思ったあなた。もし影響を受けているのだとしたら、見えない世界に無意識のうちに左右されるのではなく、その影響を知って、上手に活かしたいと思いませんか。
目に見えない世界を視野に入れることで、あなたの人間関係や仕事など、人生に大きな発展を遂げると確信しています。
私たちはスピリチュアルな世界からどんな影響を受けているのか、どうやって生かしていけばいいのか、そのことを伝えていこうと思います。次回からは、いよいよ、あなたの人生を豊かにし、志を現実化していくための事例をご紹介していきたいと思います。