2006/09/25
2008.07.14 

第3話 過去世の法則・人間関係

 今回から、スピリチュアルな世界から受けている影響についてお話していきたいと思います。まず、わたし達にとって誰もが関心を持っている人間関係から見ていきましょう。


 あなたが毎日時間を共にしている家族や仕事で関わる人たちは、スピリチュアルな観点から見てみると、見事なぐらい、過去世でご縁のあった人だとわかります。

 

あなたがいくら志を貫こうと固く決意しても、毎日顔を合せる人たちとの関係がギクシャクしたり、やる気を削ぐようなことを言われると、志はすぐに揺らいでしまいます。そのような人たちと、どのように接すればいいいかわからなくなるときはありませんか。

 

今回は、まず、あなたが苦手とする人とどのように関わっていけば良いのかを見ていきたいと思います。

 

 

「過去世」って?

 

初めに、過去世とは何かを簡単に説明させてください。

 

私たちの魂は、太古の昔は光そのものだったと言われています。魂は、光から離れて、修行の旅に出て、生まれ変わりを繰り返しながら、学びを重ねていると言われており、過去世とは、魂が今の人生に生まれる前に、この世に生きていたときの人生のことです。

 

あなたは、「過去世なんてそんなものは信じられない」と思うかもしれません。私もはじめから過去世の存在を信じていたというよりも、「至福を感じられるならそれでいい」というぐらいの感覚でした。ここでは、スピリチュアルな世界の法則を上手く活用して、あなたの志を支えるための魂のケアに役立てていただきたいのです。

 

まず、過去世があるという大前提に立ってみて下さい。その仮定に基づいて、あなたの志を支える魂の磨きに役立てるとすると、どういう原因と結果となっているのか、今までとは全く違うことが見えてきます。心をやわらかく持つことで、あなたは新しい視座を持つことができます。

 

「わかりました。では過去世の存在を受け入れましょう。でも、どうして、過去世が今の自分の人生に影響を与えるの?」と思うかもしれませんね。過去世の時のできごとというのは、その当時の記憶が魂に残っていたり、あるいは、その過去世のできごとの関係者(当時の家族や友人、仕事仲間など)の想いがついていたりして、知らないうちに自分がそれらに左右されているからなのです。これが、私がお話している「過去世の法則」です。

 

あなたが日々出会う人の中で、苦手な人や嫌いな人、反対に好きな人やあなたを応援してくれる人など、様々な人がいることでしょう。それは、過去世のあなたとの関係に起因していることも多く、その過去世の関係を解消することで、今あなたが悩んでいる人間関係に変化がもたらされる可能性があるのです。

 

前回申し上げたように、私自身、初めてスピリチュアル・ヒーリングを受けて上司との関係に大きく変化がありました。そういう影響を受けているかもしれないと認めることで、少しでも現実社会で生きやすくなるということもあるのだと思ってみませんか。さらに進んで、過去世の法則を積極的にマスターして、人生に、そして仕事に違いを創ってみませんか。

 

私は、過去世が、人間関係の他にも、自分の考え方や行動の癖、心身の不調など、さまざまな影響を与えていると見ています。今の人生で直面しているものが、過去世のできごとに起因しているという視点から見てみると、その原因となった過去世のできごとが特定されたり、解消されたりすると、現実での自分や他人の行動や感情に納得でき、現実のできごとに調和が生まれてくることも多いのです。

 

でも、過去世ばかり気にするようになると、今度は目の前の問題を全て過去世のせいにするようになる人がいます。その気持ちはわからなくもありませんが、それはもちろん本末転倒です。過去世を知ってもらうことは「前世に原因があるから」と逃げ道を作ることではないのです。

 

過去世を知る上で大切なことは、過去世で何をしていようと、それに囚われることなく、そこから得たこと、学んだことをいかに今に生かして、一生懸命生きるかなのです。大切なのは、今のあなたの魂を過去世の法則に沿って、輝かすことです。

 

そうやって、今あなたが直面していることを乗り越えていくことで、魂は過去世の想いを解消することができ、成長していきます。

 

 

「苦手な人」には謝ってみて!

 

ソウル・セラピーのクライアントさんに、社員数名の会社で、社長と衝突が絶えないという女性がいました。彼女は社長と馬が合わないらしく、「どうしても意見が対立する」、「いつも頭ごなしに怒鳴られる」、「少しは気を使ってほしい」とこぼしていました。

 

彼女の胸に手を当て、心にエネルギーを入れると、文句がどんどん溢れてきました。彼女が会社や家で社長の悪口をギャーギャー言っているのが伝わってきて、とにかくひたすら溶かしました。文句が出尽くして、心がようやく落ち着いた頃、過去世の様子が私に伝わってきました。

 

石造りの大きな建物の中にいるようです。どうもお城のような気がします。日本ではなさそうですね。お城の雰囲気から、時代は中世のヨーロッパでしょうか。どうも戦争中のようです。彼女と社長は二人とも貴族なのか、彼女は参謀を努め、社長は前線で重要な部隊を束ねているようです(どちらも過去世では男性です)。

ところが、大事な一戦を前に、参謀である彼女の意見に社長が反対。議論の末に彼女は自分の意見を強引に押し通したものの、読みが外れてしまい、社長の部隊はほぼ壊滅状態となってしまいました。「ああ、わが軍に大きな損害を与えてしまった」「わが部隊を壊滅させてしまったのだ」と、彼女は嘆き、自分を責め、深く苦悩している想いが伝わってきました。

 

もう一つ、別の過去世が伝わってきました。今度は時代はよくわかりませんが、こちらもヨーロッパのようです。深い森の近く、静かな緑に囲まれた集落に住んでいて、子供たちが森を歩き回って探検したり、かくれんぼをして楽しそうに遊んでいるのが伝わってきます。彼女も社長も子供でした。ところが、社長が彼女よりもかなり年下だったので、彼女は一緒に遊んでいて「何をしても、幼すぎて相手にならない」と、遊びに連れて行かないことが何度かありました。社長は深く傷ついてしまい、家から出てこなくなってしまったのです。彼女は、家まで何度も迎えに行き、謝りましたが、社長はなかなか心を開いてくれませんでした。

 

この二つの過去世を彼女に伝えました。

「あなたが社長を苦手に思うのは、過去世であなたが何度も傷つけているからなんです。あなたの魂は、社長の魂に『ごめんなさい。申し訳ございませんでした。本当にすみませんでした』とひたすら謝っていますよ。あなたご自身からも社長の魂に過去世で何度も傷つけてしまったことを、謝ることはできませんか」

 

「そうだったんですか。それで私は社長と合わなかったんですね。何だかわかる気がします。じゃあ、今度社長に会った時に謝ればいいのですね。う〜ん、できるかしら」

 

「いいえ、実際に謝るのではなくて、今ここで社長さんを思い浮かべて、『過去世で傷つけてしまってごめんなさい』と思って謝っていただけますか」

「わかりました」そして、一呼吸置いてから、謝ってくれました。

「ごめんなさい。本当にごめんなさい。辛い想いをさせてしまってごめんなさい」

次第に、社長の魂に残っていた「許せない!」という過去世の想いが溶けていきました。

彼女は、それ以降、社長と大喧嘩することもなくなったし、前ほど苦手ではなくなったと言っています。

 

過去世で現在の人間関係の原因がわかるだけで、気持ちが楽になる人はたくさんいます。もちろん過去世が原因でないことも多々あると思います。子供の頃のトラウマだったり、自分の考え方の癖だったり、人によってさまざまです。

 

私たち人間は、物事の原因がわかると安心する傾向があります。理由がわからずに今苦しい状況にあるというのが、一番辛いことなのです。原因が何であれ、特定できれば、対策を立てることができます。今の状況から抜け出す希望が生まれます。その希望を持つことが大切なのです。

 

人間関係で苦しんでいる場合は、相手に対して「ごめんなさい」と思うことで、自然にこちらの態度が相手を刺激する態度から、受け入れる態度に変化しているとも言えます。そのために、相手の態度に変化をもたらすとも考えられます。

 

これをスピリチュアルな世界の観点からみると、私たちが理不尽にも辛い目に合ったりするのは、過去世の自分の行いの清算とみるのです。あなたが受け入れがたいと思う人は、実は過去世であなたが理不尽な目にあわせていたのかもしれません。そうかもしれないと思って、心を込めて「ごめんなさい」と謝ってみてください。

 

あなたが志を実現していくためには、あなたの周りの人とのより良い関係が大きな支えとなり、前に進む力となります。理不尽な目にあった、不快だ、と思う人を切り捨ててしまうのではなく、あなたが志に向かって歩み、人生を豊かにしていくために、「ごめんなさい」と謝って関係を改善する可能性を探ってみては如何ですか?

 

明日から、相手の反応が違いますよ!

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