2006/11/06
2008.08.04
第6話 心と体と魂のバランス
今回は、スピリチュアルな世界と病気の関係を見ていきましょう。
前回、図でご紹介したように、私たちの心や体の状態は、魂からの影響を受けています。心や体の病気になったときは、魂から何らかのサインが出ていると見ることで、病気とどのように向き合えばいいのか、あなたの成長をもたらす魂からのメッセージをキャッチできるかもしれません。病は気から、想念から
私たちは、昔から「病は気から」と言うとおり、心が体におおきな影響を与えることを体験的に知っています。
ここでは、心を、現在あなたが抱いている想いだけでなく、子供の頃からの想い、更には過去世での想いも含み、今のあなたに影響を与えていると考えてみてください。
心は体に大きな影響を与えますが、その心を動かしているのは、心の奥に潜んでいる魂なのです。魂は、あなたの心に溜まった想いを浄化させるために、あなたに試練を与えます。試練は、今までお話したように人間関係のトラブルとして出てくることもあれば、体の凝りとして出てくることもあります。今回は病気として表れた場合を見ていきましょう。
ソウル・セラピーに50代の女性が来ました。大学病院で検査してもわからなかった原因不明の体中の痛みに10年以上苦しんでいたのです。
セラピーを開始すると、私の手が、彼女の痛みのある場所へ自然に導かれるかのように動きます。まず彼女の左肩をさすり始めました。さすっていると、彼女の痛みが私に伝わってきます。あまりの激痛で、思わず「イタッ!イタタタ!!」と私の口から出てきてしまいました。
痛みがあるときは、たいてい、そこに自分や周りの人の「怒り」の想念がついています。激痛のときは、「怒り爆発」の状態です。
彼女の左肩から伝わってきた痛みは強烈でしたが、その痛みと一緒に伝わってきた想念は誰かの激しい怒りでした。
痛みの原因となっている「怒り」の想念は、自分自身の誰かに対する怒りであったり、自分のことを怒っている誰かの怒りに分類できます。怒りの想念は、心を大きくかき乱すため、魂を感じるどころか、魂には大きな負担となるのです。
ですから、魂はその想念を溶かすべく、体に痛みを発することで、働きかけます。その痛みに愛をかけて怒りの想念を溶かしたり、その怒りに対して、許してもらえるよう謝ると、怒りの想念が溶けて、痛みが和らいでいくのです。
「ここにね、あなたのことを『本当に頭に来た!』『失礼だわ!!』って怒りまくっている想いがついているんです。同じ職場の人みたいですが、心当たりありますか?」
「あ〜、多分わかります」
「そうですか。では、この怒りに向かって、その人があなたを許してくれるように心を込めて『ごめんなさい』って謝っていただくことはできますか?」
「謝るんですか?わかりました」
心の中で謝ってくれている様子です。でも残念ながら怒りはちっとも静まりません。
「もっともっと心を込めて、あなたを許してもらえるように、相手に怒りを解いてもらえるように、真剣に謝っていただけませんか。そうしないと、この激しい怒りに届かないのです」と伝えると、今度は真剣に謝ってくれているようで、怒りがどんどん小さくなっていきました。
怒りが消えたところで、「どうですか?痛みが減っていませんか?」と聞くと「あ、ほんとだ。あ、でも次はこっちが痛いです」と、次から次に、彼女自身の怒りや、彼女と仲違いしている人の怒りが出てきました。
そのうち、彼女の全身から、怒りの想念が山のように溢れて出てきました。「ギャーッ!」と怒りまくっている怒号が次々に私に伝わってきます。今の人生での怒りではなく、過去世の時の彼女の怒りのようです。周りにいる人達に怒りをぶつけまくっているかのように、怒りが全身から発散されて、私の体が強ばって震えるほどの怒りです。ひたすら「愛してるよ」と愛を掛けて溶かしていきます。
嵐のような怒りが溶けていったところで、「どうですか?」と彼女に聞いてみました。
「はい、何だか体が軽くなりました」
「あなたの体の痛みは、怒りが引き金になっていますね。あなたが怒ったり、誰かを怒らせたりすることで、その怒りの想念が心の奥に沈んでいた過去世での怒りを呼び起こし、痛みをさらに大きくしているようです。あなたの魂は、あなたに『怒らないで』ということを伝えるために、あなたに痛みを与えています。あなたが体の痛みをなくしたいならば、魂の『怒らないで』という声に従ってみてください。心の想いに振り回されないでください。魂が本当のあなたなのです。あなたが魂の出している『怒らないで』という声に従わないなら、あなたに気づいてもらうように、痛みというサインを体にどんどん送ってきます。もう怒らないでください。これから何があっても、怒らないようにしてくださいね」
「正直言って、何があっても怒らないというのは無理です。でも、怒らないことで痛みが減るというのは分かる気がしますので、そういう努力はしていこうと思います」
そう言って、ソウル・セラピーに通い続け、彼女の原因不明の体の痛みは1年後には随分なくなりました。それでも、やはり怒ると体に痛みが出てきます。魂が「怒らないように!」とサインを出しているのです。彼女は、しだいに怒らないようになり、精神的にも大きな成長を遂げました。
私たちの心の奥にある魂は、心に降り積もった想念を外すために、心や体に試練を送っているのです。その試練から逃げ出さず、乗り越えていくことで、心が浄化されて平穏になり、魂のメッセージをきちんと受け取ることができるようになって、心や体の病気が改善されていくのです。心と体と魂のバランスが整えられて初めて真の健康体となれるのです。
試練から逃げ出すと、どうなるでしょう?
想像できますよね。魂が心の想念を外すために与えた試練なのです。あなたが目の前の試練から逃げ出しても、あなたの魂は心の想念を外すために、試練を与え続けるのです。
乗り越えられない試練は与えられないと言われています。あなたが何か辛いことや苦しいことにぶつかった時、それは心に降り積もった想念を外すための試練だと思ってみませんか。そういう視点からあなたの状況を見てみると、あなたの心のどんな想念を外すために、魂はこの試練を与えているか、見えてきませんか。
試練によってあなたの魂は磨かれます。それは、あなたが人間的に成長することを意味しています。多くの人たちが実際に、外見的にも美しい輝きがあらわれて、見違えるように健康に美しくなっていくのです。
次回は、想念と心の病気との関係について、見ていきましょう。