2007/03/05
2008.09.09
第11話 魔を防ぐ
魔は、私たちの心のほんのわずかな隙間に差し込んできます。こう言うと、あなたは、「それじゃあ、一瞬でも気を緩めてはいけないということ?ずっと気を張り詰めたままでいるなんて、そんなことできるわけないよ!」と思うかもしれません。
たしかにその通りですよね。一瞬も気を緩めることなく、張り詰めたまま生きるなんてできません。では、他に何か打つ手があるのかというと、ちゃんとありますよ。その打つ手そのものが、あなたの魂を磨く方法でもあるのです。
自分を観察する
魔が差し込んだときの自分を観察してみてください。「それがわかれば苦労しないよ!」と言うあなた、魂チェックを思い出してください。
1. 鏡で自分の目が生き生きと輝いているか。
2. 部屋が綺麗に整えられているか。
3. 不平や不満ばかり言っていないか。
この3つの魂チェックで、自分の魂が曇っていないかがある程度わかります。
そして、チェックに引っかかった時は、何がいつもと違ったのかを見てください。自分の精神状態や行動を観察するのです。ここで重要なのは、精神状態(想い)と行動の両方を確認することです。同じ行動を取っていたとしても、その行動への動機が異なれば、魔が差し込むこともあるのです。例えば、仕事帰りにお酒を飲んで午前様になったとしても、人の批判や批評ばかり話すお酒と自分の夢や希望を語るお酒では、もちろん結果も違います。
そうやって、自分がどういう状態の時が危ないのかが分かるようになってくると、その状態に陥らないようにしたり、陥っても「今日は魔が差し込んで魂が覆われているかもしれない」と思って、いつもより入念に心と魂に愛を掛けて、光を入れるように心掛けることができます。
どんな時が危ないの?
私は、謙虚さを失うときが一番魔が差し込みやすいと思っています。「私はもう大丈夫」とか「私は魂のケアをしているから、ケアをしていない人とは全然違うはず」などと思った瞬間に、魔が差し込んできます。せっかく魂をケアするために愛と光を入れるという「行動」をしても、そこにある想いがこれでは魔の餌食になってしまいます。
魂のケアだけの話ではありません。何か事を成したとき、仕事でも私生活でもちょっと上手く行った時に、私たちはすぐに自分を過大評価して天狗になりがちです。その一瞬を闇は見逃しません。あっという間に魂が覆われてしまいます。
反対に、「自分はダメだ」と卑下することも同じです。何か失敗してしまったときに、反省すべきところを反省して次に向かうのではなくて、自分はダメだと卑下して落ち込んだままでいると、同じような波動の想念を呼び集めて魂が覆われてしまい、魂の働きを狂わせてしまうのです。
このように、自分はどういう時に魂チェックに引っかかる癖があるのかを、観察してみてください。仕事が上手く行っているときなのか、反対に仕事が上手く行かずに全てを自分のせいにして落ち込んだままのときなのか。
また、誘惑や争いも魔が差し込みやすいです。するべきことがあるのに、友達の誘いに応じて遊びに行ってしまったときとか、奥さんと喧嘩したときなど、自分の癖を見つけることができれば、魔が差し込んできたときに、そのまま放置せず、すぐに立て直すことができます。
「それでは、まるで出家しろといっているようなものじゃないか。禁欲生活を送れというのか!?」とあなたは思うかもしれませんね。でも、そうではないのです。自分がどういう時に魂チェックに引っかかるのかをまずは把握してほしいのです。
スポーツ観戦が大好きという人がソウル・セラピーにいらしたことがあります。週末になると野球観戦でスタジアムに行っていたそうなのですが、スポーツ選手や観客と一体となって喜び、心の底から楽しむことで、日頃の想いを発散しているとのことでした。その方のスポーツ観戦の様子をみてみると、観戦を心底楽しむことによって、魂を覆っていた想念が吹き飛び、魂が活性化していたのです。
ですから、自分がどういう時に魂チェックに引っかかり、どういう時に魂チェックを簡単にクリアできるのかを、まずは把握してもらいたいのです。自分が魂チェックをクリアした時は、魂が活性化しているので、そういう時に決断を下せるようになると、あなたの志が揺らぐことは少なくなっていくはずなのです。
魂が成長してくると、多少の誘惑や争いではぶれることがなくなってきますが、魂の成長に応じた更なる魔の手が忍び寄ってきます。あなたが本来やるべきことを邪魔しようとして、様々な手を使ってくるのです。仕事でトラブルが起こったり、病気になったり、家庭内で問題が起こったり、色々です。
この闇をどう防げば良いかというと、やはりきちんと魂チェックをしながら、肉体的に健康で精神的にも健全な生活を送ることが一番です。闇の力も、こちらが万全の時は、手を出せないのです。こちらに隙ができないか狙っていて、肉体的に疲労が溜まり、精神的にも煮詰まっているような、少し弱っている時を狙って襲ってくるのです。
闇のアタックが激しいものとなると、その間、魂は働きを封じられます。闇はそれが目的なのですが、今まで読んできたあなたには、魂が正常に機能できていないと認識できると思います。何か大きな邪魔が入っていると感じたら、封じ込めを解いて、魂の働きを復活させる必要があります。
その闇の力を解くには、色々な方法を試してみることが有効です。魔を切ったり、ひたすら愛を入れて溶かしてみたり、光を入れてみてください。魔を切るには、下腹(丹田)に力をいれて「エイッ!」と大声を出してみてください。「魔を切る」と強く信じてやってみるとできると思います。でも、もっと単純に、病気になっているならその回復に努め、トラブルが起こっているなら、その解決に努めてください。闇のアタックを受けつつ事態の収拾を図るのが難しいときがあるのも事実ですが、仕方ありません。
こういう話をすると、あなたは「闇から攻撃されるなんて嫌だ、それなら魂なんて考えないままの方が遥かに気楽でいい」と思うかもしれませんね。でも、『闇の影響を受けている』ということは、あなたが魂のことを考えようと考えまいと同じなのです。気づくか気づいていないかの違いなのです。それなら、自分への影響を受け入れて、対処する方が良いと思いませんか?
自分一人で魂チェックを行なっても、どうしても自分には甘くなりがちです。できれば、あなたの家族や職場の仲間とお互いにチェックしあう関係が築けるようにしてみてください。
あなたの魂をもっともっと活性化させて、あなたの志をしっかりと揺らぎないものにするためにも、あなたがこの世で為すべきことを全うするためにも、この魂磨きを実践して役立ててほしいと願っています。