2012.12.28   

   第72話: 
成基コミュニティ創業50周年記念式典 その2

 2012年10月6日、ホテルグランヴィア京都で行われた弊社創業50周年記念式典は、第一部の映画「祈り」の上映の後、第二部の祝賀懇親会へと場所を移した。

 まずは、オープニングセレモニーとして、成基コミュニティグループ50周年の歩みをみなさんに見ていただき、懇親会では、以下の方々から温かいご祝辞を頂戴した。

 いずれも過分なお言葉を賜わり、心より感謝申し上げたい。

 (スピーチは一部抜粋)

衆議院議員 前原誠司様:

 「小学校5年生、6年生と楽しく成基学園で学ばせていただき、学力をつけさせていただきました。子どもたちのやる気を引き出し、その気にさせる教育。そういう極意を、お父様から佐々木代表は受け継がれて、ここまでの『学習塾』というよりも『教育機関』に今日なっているのだと私は思います。

 私は今、国家戦略(当時)という仕事をさせていただく中で、腰を据えて取り組むべき本当の国家戦略というのは人の教育だと思っています。人材教育をしっかりやっていく中で、それが国の国際競争力を高めていく。そして、それが人々の幸せにつながっていく。

 そういう国家を党派を超えてつくっていかなくてはならないと思っています。

 ですから、人間育成のエッセンスを、これからも佐々木代表には教えていただければありがたいなと思っていますし、ご指導をこれからもお願いできればと思っております。」

 国土交通大臣、外務大臣、国家戦略担当大臣などを歴任する前原氏は、成基学園に通塾し、東大寺学園と京都教育大学付属京都中学校に合格。政治家として歩みはじめてからも、私は同氏の後援会役員を務めるなど、卒塾生の一人として応援をし続けている。

京都市市長 門川大作様:

 「人間形成の基を成す。『成基』という名前にすばらしい意味が込められ、今日まで歩んでこられた成基コミュニティグループ。学習塾の枠におさまることなく、佐々木代表はもっと端的に『進学塾であり、人間塾である』と、このように言っておられます。そして3月だったと思います。大きな新聞広告が出ました。成基コミュニティグループからのメッセージでした。そこには、あの東日本大震災の大津波で流された自宅の瓦礫の中から卒業証書を見つけて喜んでいるお母さんの写真。そしてそこに書かれていた言葉は『みんなの幸せのためにがんばりきれる人を育てたい』と、そんな主旨であったと思います。素晴らしい企業理念、人間愛、まさに教育者としての観点を持って、教育に取り組んでおられるのだなと感動いたしました」
 
 2008年から京都市長を務める門川氏は、「堀川の奇跡」に象徴される市立高校改革、小中学校のコミュニティスクール化など同氏が京都市教育長時代に断行した数々の改革の成果は、全国の教育界に衝撃を与えた。そして、2006年にはその教育行政手腕を買われ、安倍内閣教育再生会議の委員となった。

京都府知事 山田啓二様:

 「成基学園というところは、単に進学塾というだけではなくて、全人教育をしていく、子どもたちの感性を磨く、生きる力というものをしっかりと子どもたちが体得できるように教育していく。本日は、門川市長さんもいらしゃいますけれども、本来ならば私たち(公教育)が一番そういうことを目的に掲げてしっかりとやっていかなければならないところでもあるわけです。しかし、私たちは教育上、多くの問題を抱えております。いじめの問題、さらには不登校の問題。また家庭では児童虐待の問題もある。そうした時に学校だけではなくて、地域のすべての人たちが子どもたちを見守る体制をとっていきたいということで、京都府はあらゆる面で努力をさせていただいております。そうした観点でも、成基コミュニティグループにはより多くの子どもたちに、生きる力、感性を与える教育というものを提供していただきたいと思っております」

 山田氏は、10年にわたって京都府政を担い、3期目の現在は全国知事会会長としても活躍されている。私も3年間「未来っ子いきいき応援プラン」の策定委員として関わり、成基の教育コーチングを京都府の子育て地域パートナー養成講座として継続的に提供している。

学校法人立命館 顧問(前理事長) 川本八郎様:

 「先ほど、式典第一部の映画『祈り』を見せていただきまして、私が日頃感じておることがそこに圧縮されて述べられているようで、本当に感銘を受けました。いろいろなことを示唆していただきました。我々の存在は、成基コミュニティグループも立命館も、佐々木さんも私も、すべての宇宙の存在の根源は相互に依存し、相互に支え合って、相互に助けられて存在しているのです。この式典のテーマの一つは『感謝』です。50年の激動の歴史の中で苦労しながら身にしみて感じてこられたことを式典のテーマにされたのだと。もうひとつのテーマは『決意』です。成基コミュニティグループは10年、30年、50年後の目的は必ず成就されると思う。その根拠はその集団のレベルと質が、トップの力量にあるからです。」

 川本氏は、学生運動時代には、学生たちと対峙。理事長時代には数々の学校を新設し、研究と教育それぞれの立場の明確化を教授会に迫るなど、学校法人立命館半世紀にわたる改革・発展にリーダーシップを発揮している。

株式会社ナガセ 代表取締役社長 永瀬昭幸様:

 「今日のこの会は、単に50周年を祝う会ではないのだなと。これからのプログラムで多分あるのでしょうけれども、また50年後の100年構想への、成基コミュニティグループあげての宣言の会であり、そして、私どもはそれをお伺いする。いわば『証人』として、ここに立っているのかなと、今そう思っている次第でございます。

 教育というのは国家の礎を成すものである。したがって、国家再興もまた教育にあると私は思っています。

 ところで・・・、以前は100人くらいのメンバーだった日本青少年育成協会という社団法人がございます。これが、なかなか活動が思うようにいっていなかったのですが、佐々木代表が会長をおやりになってから、6年間で500人を超える組織に発展し、実に活発な会に生き返ったのです。佐々木代表の指導によって、多くの民間教育、塾人たちが元気を取り戻し、日本のためにがんばっていこうと奮起している。彼の手腕が発揮された最たるひとつだと思います」

 永瀬氏は、「東進衛生予備校」「東進ハイスクール」「四谷大塚」「イトマンスイミングスクール」等の教育事業を全国に展開している。成基コミュニティグループは、東進衛生予備校14教室を展開して京都大学合格者数No.1を導く一方、「教育コーチング」を東進ハイスクールの直営校スタッフ育成のために提供させていただいている。

衆議院議員 下村博文様:

 「私も『学習塾』から『政治家』になりました。成基コミュニティグループは、常に我々の目標とする塾であります。しかし、今日の映画『祈り』を観て、私は本当に感動しました。我々が準備としているメニューの中には、教育委員会制度の改正や教科書採択や教科書選定の改正、いじめ対策、あるいは高等教育における国際化・・・これらがございますけれども、すでに成基コミュニティグループはそれらを超えて、そうして次元を超えてまさにアセンション(上昇)している。一人ひとりの幸せをどうつくっていくかということを、ひとつの民間教育機関が、日本から最初に始めて世界に発信していこうとしておられます。実は我々も、民間有識者会議を作って、これから一気に日本の教育を変えて、子どもたちを幸せにする教育をしていきたいと思っており、そのモデルを今日は成基コミュニティグループに学んだ思いがあります」

 下村氏は早稲田大学在学中に学習塾を主宰したことが、その後政治家として教育をライフワークに取り組むきっかけとなったという。

 内閣官房副長官、自由民主党政務調査会副会長等を歴任し、安倍総裁を教育政策の担い手として支え「教育再生。日本創生」の実現を目指している。

 この日の懇親会は、北は北海道から南は沖縄まで、実に22の都道府県から600名を超える皆様が公私共にご多忙のところ、各界よりご光臨の栄を賜った。

 心より有り難く、この場を借りて、すべての皆様にも改めて感謝申し上げたい。

 ご祝辞の後には、鏡開きと前観光庁長官 溝畑宏様によって乾杯の音頭をいただくと、歓談が始まり、皆様に料理が振舞われた。

 続いて被災地石巻の子どもたちを迎えて祇園甲部による手打ちが開始され、サッカー&バスケットセッション等のアトラクションが歓談中、次々と披露された。

 そしてお世話になった方々への感謝セレモニーを終え、宴もたけなわとなった頃、私は、謝辞の前に、今まで応援してくれた皆様に大きな誓いと目標、すなわち「成基100年構想」をこの場を借りてお話しさせていただくことにした。

 私たちが今後何を目指し、どのような形で社会に貢献していこうとしているかを、この50周年という大きな節目で誓うことにしたのである。

 600名の目が今、その「証人」となって私を見ている。

 私は拳を握り締め、大きく息を吸って、その決意を読み上げた。


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