2013.09.02 

              第104話「言霊は神なり」

 私たちは75声の言霊の働きを、神より与えられたこの五体をもって実地に学んでいます。

 五体は、神の生き写しであり、宇宙の神秘を探る鍵です。

 法則に準じて動くことによって、宇宙創造の旅に出ることになります。

 五体は完璧な天津金木であり、人の動きは完璧な天津菅曾、そして、人の声は完璧な天津祝詞です。

 神を知り、宇宙を探るには、己が五体をもってインナートリップして学ぶほかありません。

 さて、75剱は火と水の絡みから生じる螺旋運動です。

 しかして、その螺旋は、外側は「ア」と「イ」の横の言霊により緩やかに柔らかく、内側は「オ」と「エ」の縦の言霊により強く硬くなります。そして、真ん中においては、「ウ」という中心軸の言霊により不動の態勢を整えます。

 これは私たちの体の動きのみならず、心の持ち方にも置き換えることができるでしょう。


 言霊のすべてである75声は、剱によって姿、形をもち、われわれに目で見える状態で言霊のはたらきを学ばせてくれます。

 言霊は、火と水が組み合わされて生じるエネルギーです。

 それは千早振り(高速旋回)、あらゆる物体、思念、音声を取り込み、また解き放ちすることを繰り返します。

 火と水の絡みを古来より「カミ」と言います。神は即ち言霊です。

 75剱の技を学ぶということは、神のはたらきを学ぶということです。

 75剱の技を学ぶことにより、神がどのように、祈願者(打方)の願い(打ち)に対応してくださるかを知ることができます。

 祈りを捧げる者は「打方」です。

 この祈りを受けてくださる神が「仕方」です。

 参拝者の水火は神に届き、神は75の言霊の力を発揚せられ、大いなる力に変換して打ち返してきてくださいます。

 神は常に完全な75剱の技を使われ、私たちの打ちに答えてくださいます。

 稽古で行う打ち方と同じで、どのような打ち方も受け損ねることなく受け止められ、必ず打ち返してくださいます。しかも、小さな力にも関わらず、万倍にもして強い打ちを返してくださるのです。

 私たちが言霊剱を学ぶとき、仕方は神の見地に立って行い、打方は人の見地に立って行います。

 75剱の稽古は、神の尊い御業を知り讃えることにほかなりません。

 そして、願いは必ず届き、叶えてくださる存在であることを、身をもって体験することでもあるのです。

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